茶の湯たび
“Chanoyu” trip.
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3正倉院宝物と職人の修復技術の伝承
752年鎮護国家の願いを込めて聖武天皇が国の総力をあげて建立した盧舎那仏像(奈良の大仏)。
その開眼供養の際に天皇はシルクロードから渡来したさまざまな珍しい宝物を大仏に献納した。
さらに天皇没後その妃光明皇后は冥福を祈り天皇遺愛の品々を大仏に献納した。
それら当時の技術と贅を尽くした第一級の工芸調度品を納めた蔵が正倉院である。
その宝物は歴代天皇の封印である勅封によって1300年厳重に守られ、折々に時代を代表する職人たちにより適宜修復を施され伝えられてきた。
その過程で職人もまたいにしえの高い技術を目の当たりにし自身の技として吸収していった。撥鏤細工のようなかつて唐で隆盛し失われた技術が奈良で今も伝承されているのはそのためである。