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日本の歴史・奈良の歴史 その1 日本古代からの信仰(太陽と月・朝と夜)

1 日本古代からの信仰(太陽と月、朝と夜)

四方を海に囲まれ国土の75%を山地が占める日本では、自然は生命を脅かす克服すべき存在ではなく、生きる上での恵みをもたらす極めて身近な存在である。
人々は山や川、滝、そして巨石といった自然の姿に神の存在を認め、崇め祀るようになった。
さらに自然の上に輝く太陽は、万物に恵みをもたらす存在として格別に崇拝された。
皇室の祖先神は太陽神天照大御神である。
一方夜の闇を照らす月もまた太陽に次いで特別な存在として崇められる。
それ自体が春日大社の神体山である御蓋(三笠)山は奈良の街の東端に位置しどこからでも眺めることが出来、その山上から日月が天に昇るため8世紀から特別視されている。
遣唐使として長安(現在の中国陝西省西安)に渡り彼の地で客死した阿倍仲麻呂は望郷の思い止みがたく、空を見上げ同じ月が故郷の三笠山にも浮かんでいることを歌に詠んだことはよく知られる。

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